大腸カメラ(下部消化管内視鏡検査)について

  大腸カメラ(下部消化管内視鏡検査)は、肛門から細いスコープを挿入し、盲腸から直腸まで大腸全域(必要に応じて一部小腸)を直接観察する検査です。便潜血陽性、血便、持続する便秘・下痢、腹部膨満、ご家族に大腸がんの既往がある方、あるいは40歳を過ぎて一度も検査を受けたことがない方は、病気を早期発見するために大腸カメラをおすすめします。

 検査時間は通常20〜30分ほどで、静脈麻酔を併用すれば眠っている間に終了し、痛みや羞恥心を最小限に抑えられます。病変が見つかった場合は、拡大内視鏡や組織検査で、詳細をしらべることができます。ポリープを発見した場合は、切除により大腸がん発生リスクが大幅に低下すると報告されています。小さなポリープはその場で日帰り切除が可能で、大きなポリープや抗血栓薬を内服している場合は、後日入院治療で安全に切除します。

 

検査医のご紹介

副院長 古畑 司(ふるはた つかさ)

 内視鏡専門医として、「苦痛の少ない内視鏡検査」と「的確な診断・治療」に尽力しています。患者様お一人おひとりに寄り添い、安心して検査や治療を受けていただけるよう、最新の知見と技術を積極的に取り入れ、質の高い内視鏡診療を提供します。

保有する資格:総合内科専門医、内視鏡専門医、消化器病専門医、肝臓専門医

古畑 悦子(ふるはた えつこ)

 患者様が安心して検査を受けられるよう、女性ならではのきめ細やかな配慮とコミュニケーションを大切にしております。初めての方や検査に抵抗がある方も、お気軽にご相談ください。皆様の健康をしっかり支えられるよう、真摯に取り組んでまいります。

 保有する資格:総合内科専門医、内視鏡専門医、消化器病専門医

当院の大腸カメラの特徴と診療実績

  1. 豊富な実績と専門性
     日本消化器内視鏡学会所属の熟練した内視鏡専門医が検査を担当し、これまでに3万件以上の内視鏡検査を施行してまいりました。これは、一般的な内視鏡医の約30年分の検査数に相当します。がん診療にも携わってきた内視鏡専門医が在籍しており、大病院にも劣らない精密な検査・診断を実施しています。特に内視鏡治療に力を入れており、外科手術を回避しながら患者様の身体的負担を最小限に抑えることを常に目指しています。経験に裏打ちされた高い技術と豊富な知見を駆使し、より正確で質の高い内視鏡診断・治療を行っています。
  2. 安全性で苦痛の少ない内視鏡検査
     静脈麻酔下での内視鏡検査により、検査中はウトウトと眠っているような状態で嘔吐反射や痛みを大幅に軽減できます。
  3. 個室でゆったり前処置・検査後安静
     落ち着いた環境でお過ごしたいかたは、利用料 3,300円〈税込〉でプライベート個室をご利用いただくことができます。

  4. 迅速な検査予約
     一般的な施設より早めに日程を確保できるよう努めており、土曜日にも検査を行っています。お忙しい方でもスケジュール調整がしやすく、無理なく受診していただけます。
  5. 診療実績
    2020年は新型コロナウイルスの影響で検査控えが起こり、件数が一時的に減少しましたが、2021年以降は増加傾向に転じ、2024年には510件と過去最多を記録しました。

こんなときは大腸カメラ

 大腸カメラは、血便、貧血や便潜血陽性が出たとき、長引く便秘・下痢、腹部膨満感や痛み、原因不明の体重減少などがあるときにおすすめします。また、過去にポリープを切除した方、家族に大腸がんの既往がある方、腫瘍マーカーの上昇を指摘された方、そして40歳を過ぎて一度も検査を受けたことのない方にも早期発見のために推奨されます。症状が軽度でも、ポリープの段階で切除すれば大腸がんのリスクを大幅に下げられますので、気になる症状やリスク因子がある方は早めに大腸カメラをご検討ください。

大腸カメラを受けたほうがいい症状想定される主な疾患
血便がある大腸ポリープ、進行大腸がん、潰瘍性大腸炎、クローン病、虚血性腸炎、憩室出血
頑固な便秘進行大腸がん、大腸ポリープ
原因不明の体重減少進行大腸がん、潰瘍性大腸炎、クローン病
60歳以上で未検査大腸ポリープ、大腸がん
腫瘍マーカーが高いと指摘された大腸がん、進行性ポリープ
家族に大腸がんの既往がある大腸ポリープ、大腸がん
長引く腹痛進行大腸がん、潰瘍性大腸炎、クローン病、虚血性腸炎
下痢が改善しない潰瘍性大腸炎、クローン病、アレルギー性大腸炎、感染性腸
血便がある大腸ポリープ、進行大腸がん、潰瘍性大腸炎、クローン病、虚血性腸炎、憩室出血

大腸カメラでわかる代表的な疾患

疾患主な症状・特徴検査・治療のポイント
大腸ポリープ多くは無症状内視鏡で形状や大きさを確認し、10 mm程度までならその場で日帰り切除できます。定期的に内視鏡検査を受けて早期発見し、低侵襲で治療することをおすすめします。
大腸がん血便、便潜血陽性、便秘や下痢の持続、腹痛、体重減少など早期は自覚症状が乏しいため、定期検査が大切です。
潰瘍性大腸炎下痢・血便・腹痛・しぶり腹。重症化で発熱や貧血、体重減少難病指定疾患です。内視鏡で炎症範囲を評価し、薬物療法で炎症を抑えます。寛解維持とがん化予防のために定期検査を続けましょう。
クローン病腹痛・下痢・発熱・栄養障害・血便・肛門病変難病指定疾患です。内視鏡やCTで病変を定期評価し、薬物や栄養療法で症状をコントロールします。
過敏性腸症候群慢性的な腹痛と便秘・下痢を繰り返す他の器質性疾患を除外するために内視鏡検査が役立ちます。生活指導や食事療法、薬物療法で症状を改善します。
感染性腸炎急性の発熱・腹痛・下痢・血便便培養や内視鏡で炎症を確認します。原因菌に合わせて抗菌薬を投与し、補液を行います。重症例では入院管理が必要です。

麻酔下での大腸カメラ検査について

 麻酔下での大腸カメラ検査は、静脈麻酔(セデーション)を併用し、ウトウトと眠っている間に大腸内視鏡を行う方法です。検査中の痛みや腹部の不快感、羞恥心によるストレスを大幅に軽減できるため、「検査がつらいのでは」と心配される方や、以前の検査で苦痛を感じた方に適しています。

大腸カメラの予約から検査の流れ

検査予約

  1. 医師と相談し、検査が必要かを判断してから検査を予約します。
  2. おくすりをお渡しする必要があるため、検査日は原則、後日となります。
  3. 当日に大腸検査をご希望の方
    1. 前日14時以降は禁飲食(水分は可)
    2. 朝食抜きで来院いただければ、診療の空き時間に大腸カメラを実施できる場合があります。空き状況がない場合は、日を改めて予約します。
    3. 急な予約はお待ちいただくことがありますので、時間に余裕がない方は事前受診または電話での日時予約をおすすめします。
      *外来の予約方法
      1. ▶ WEB予約:24時間受付(検査日は別日となります)
      2. 電話予約:月~土 8:30~17:30
      3. 木曜日と日・祝日は、検査を行っていません。

 

検査前日

  • 食事は14時までに済ませてください。
  • 水、お茶、スポーツドリンク、具のないゼリーは夜間も摂取可能です。
    *食事制限が心配な方には、検査食をお勧めいたします。

検査当日

  • 常用されているお薬は検査予約時の指示通りに服用してください。
  • 水、スポーツドリンクは摂取可能です。
  • 検査4時間前から前処置用の下剤内服を開始していただきます。

検査

  • ストレッチャーに横になっていただきます。
  • ご希望がある方は鎮静剤を注射しリラックスした状態で検査を受けていただきます(鎮静剤を希望されない場合、肩に鎮痙剤を打ちます)。
  • 検査時間は、20-30分程度となります。

検査後

 検査終了後はリカバリールームで休憩いただき、後日結果説明をします。鎮静剤を使用した場合、車等の運転はできませんのでご注意ください。

注意事項

1.麻酔について

  • 検査後しばらくは麻酔の影響で判断力や反射が低下します。当日の車・バイク・自転車の運転は禁止となるため、移動は公共交通機関またはご家族・ご友人の送迎をご利用ください。
  • 飲酒・激しい運動は当日控え、水分を十分に補給し安静にお過ごしください。

2.ポリープ切除後の注意

  • 粘膜を保護し治癒を促すため、3~14日間は旅行・スポーツ・飲酒を控えてください。
  • 便に鮮血が混じる、強い腹痛が出るなど異変があれば、速やかに当院へご連絡ください。
  • 食事は消化の良いものから少量ずつ始め、医師の指示に従いましょう。

3.持病・常用薬の申告

  • 心疾患・呼吸器疾患・糖尿病のある方、または抗凝固薬・抗血小板薬などを服用中の方は必ず事前にお知らせください。
  • 申告内容に応じて麻酔方法や検査計画を調整し、安全な検査を実施いたします。

検査料金のご案内

保険診療の場合

内容費用(3割負担)
初診料・前処置薬剤料2,000〜5,000円
大腸内視鏡(観察のみ)5,000〜7,000円
生検(追加費用)※15,000〜12,000円
麻酔科1,000〜3,000円
合計7,500〜30,000円
外来での大腸ポリープ切除術20,000〜40,000円
  • 1割負担の場合は、上記の3分の1程度でお考えください。
  • 状況により費用がことなる場合がございます。ご不明な点がございましたらお気軽にお問い合わせください。
  • 検査後にお薬を処方する場合がありますので、15,000円程度ご用意ください。
  • 保険診療の場合、全国一律の金額となります。

内視鏡ドックの場合

検査コース胃カメラ検診大腸検診胃・大腸検診
料金(税込)16,500円30,000円46,500円
  • 麻酔をご希望される場合は、別途2,200円(税込)の費用が発生いたします。

 ▶ 内視鏡ドック ご案内はこちら

Q&A(大腸カメラ編)

Q1. 検査時間はどのくらいですか?

A. 実際の内視鏡操作は20〜30分ほどです。静脈麻酔を使用する場合は、前後の準備と回復で合計2〜3時間程度ご滞在いただきます。

Q2. 痛みはありますか?

A. ご不安な方には静脈麻酔下での検査をおすすめしています。ウトウトと眠っている間に終了するため、痛みや羞恥心をほとんど感じません。麻酔を希望されない場合でも、鎮痙剤や挿入法を工夫し、できる限り苦痛を抑えて検査を行います。

Q3. どんな症状があるとき受けるべきですか?

A. 血便、便潜血陽性、長引く便秘・下痢、腹部膨満や痛み、体重減少、家族に大腸がんの既往がある場合などは早期検査をおすすめします。

Q4. ポリープが見つかったらどうなりますか?

A. 10 mm程度までのポリープならその場で日帰り切除が可能です。大きいポリープの場合は、当日入院していただくか、日程をあらためて検査を行います。

Q5. 検査前日の準備は?

A. 前日は低残渣食に切り替え、夜に下剤を服用して腸を空にします。当日は絶食で来院してください(水分は可)。

Q6. 麻酔後に飲酒や運動を控える理由は?

A. 麻酔の影響で判断力が鈍り脱水や血圧変動も起こりやすく、腸が刺激に敏感なため体調悪化を防ぐ目的で当日の飲酒・激しい運動は避けてください。

Q7. 検査はどのくらいの頻度で受けるべきですか?

A. 一般的には40歳以降は3〜5年に1回、ポリープ切除歴や家族歴がある場合は1〜2年に1回が目安です。医師とご相談ください。

Q8. 予約方法を教えてください。

A. 外来受診後に検査日を調整します。WEB予約は24時間受付、電話予約は月〜土8:30〜17:30で承っています。

Q9. 当日検査は可能ですか?

A. 前日14時以降の禁飲食と朝食抜きで来院いただければ、診療の空き時間に実施できる場合があります。ただし、下剤を3L飲む必要があること、予約患者を優先しておこなうため、時間に余裕のない方は事前予約をおすすめします。

Q10. 便潜血検査で陽性と言われました。大腸カメラを受ける必要がありますか?

 A.はい、受診を強くおすすめします。便潜血検査が陽性だった方の**約30%でポリープや大腸がんなどの病変が見つかると報告されています(Gastroenterology 2005;129(2):422-428)。検査が陰性の場合でも10%程度のかたに病変が潜んでいるという報告があり、症状のない段階で内視鏡検査を受けることが大腸がんの早期発見、進行の予防につながります。

 その他、ご不明な点がございましたら、遠慮なくスタッフにお尋ねください。患者様が安心して検査を受け、早期発見・早期治療につなげられるよう、全力でサポートいたします。

Q11. 胃カメラや大腸カメラの検査入院はできますか?

A.

 外来でも鎮静剤を使い、安全に検査できる体制が整っているため、下記のケースを除き内視鏡検査だけの検査入院は行っておりません。

■ 入院が必要になる主なケース

  • 10 mm以上のポリープ切除が必要なとき
  • 大量出血や穿孔が疑われる緊急時
  • 高齢または重い持病があり、自宅で前処置や検査後の管理が難しいとき

 外来検査の流れや準備については、スタッフが丁寧にご案内しますのでご安心ください。

その他、ご不明な点がございましたら、遠慮なくスタッフにお尋ねください。患者様が安心して検査を受け、早期発見・早期治療につなげられるよう、全力でサポートい

大腸カメラ(下部消化管内視鏡検査)について

  大腸カメラ(下部消化管内視鏡検査)は、肛門から細いスコープを挿入し、盲腸から直腸まで大腸全域(必要に応じて一部小腸)を直接観察する検査です。便潜血陽性、血便、持続する便秘・下痢、腹部膨満、ご家族に大腸がんの既往がある方、あるいは40歳を過ぎて一度も検査を受けたことがない方は、病気を早期発見するために大腸カメラをおすすめします。

 検査時間は通常20〜30分ほどで、静脈麻酔を併用すれば眠っている間に終了し、痛みや羞恥心を最小限に抑えられます。病変が見つかった場合は、拡大内視鏡や組織検査で、詳細をしらべることができます。ポリープを発見した場合は、切除により大腸がん発生リスクが大幅に低下すると報告されています。小さなポリープはその場で日帰り切除が可能で、大きなポリープや抗血栓薬を内服している場合は、後日入院治療で安全に切除します。

 

当院の大腸カメラの特徴と診療実績

  1. 豊富な実績と専門性
     日本消化器内視鏡学会所属の熟練した内視鏡専門医が検査を担当し、これまでに3万件以上の内視鏡検査を施行してまいりました。これは、一般的な内視鏡医の約30年分の検査数に相当します。がん診療にも携わってきた内視鏡専門医が在籍しており、大病院にも劣らない精密な検査・診断を実施しています。特に内視鏡治療に力を入れており、外科手術を回避しながら患者様の身体的負担を最小限に抑えることを常に目指しています。経験に裏打ちされた高い技術と豊富な知見を駆使し、より正確で質の高い内視鏡診断・治療を行っています。
  2. 個室でゆったり前処置・検査後安静
     落ち着いた環境でお過ごしたいかたは、利用料 3,300円〈税込〉でプライベート個室をご利用いただくことができます。
  3. 安全性で苦痛の少ない内視鏡検査
     静脈麻酔下での内視鏡検査により、検査中はウトウトと眠っているような状態で嘔吐反射や痛みを大幅に軽減できます。
  4. 迅速な検査予約
     一般的な施設より早めに日程を確保できるよう努めており、土曜日にも検査を行っています。お忙しい方でもスケジュール調整がしやすく、無理なく受診していただけます。
  5. 診療実績
    2020年は新型コロナウイルスの影響で検査控えが起こり、件数が一時的に減少しましたが、2021年以降は増加傾向に転じ、2024年には510件と過去最多を記録しました。

こんなときは大腸カメラ

 大腸カメラは、血便、貧血や便潜血陽性が出たとき、長引く便秘・下痢、腹部膨満感や痛み、原因不明の体重減少などがあるときにおすすめします。また、過去にポリープを切除した方、家族に大腸がんの既往がある方、腫瘍マーカーの上昇を指摘された方、そして40歳を過ぎて一度も検査を受けたことのない方にも早期発見のために推奨されます。症状が軽度でも、ポリープの段階で切除すれば大腸がんのリスクを大幅に下げられますので、気になる症状やリスク因子がある方は早めに大腸カメラをご検討ください。

大腸カメラを受けたほうがいい症状想定される主な疾患
血便がある大腸ポリープ、進行大腸がん、潰瘍性大腸炎、クローン病、虚血性腸炎、憩室出血
頑固な便秘進行大腸がん、大腸ポリープ
原因不明の体重減少進行大腸がん、潰瘍性大腸炎、クローン病
60歳以上で未検査大腸ポリープ、大腸がん
腫瘍マーカーが高いと指摘された大腸がん、進行性ポリープ
家族に大腸がんの既往がある大腸ポリープ、大腸がん
長引く腹痛進行大腸がん、潰瘍性大腸炎、クローン病、虚血性腸炎
下痢が改善しない潰瘍性大腸炎、クローン病、アレルギー性大腸炎、感染性腸
血便がある大腸ポリープ、進行大腸がん、潰瘍性大腸炎、クローン病、虚血性腸炎、憩室出血

大腸カメラでわかる代表的な疾患

疾患主な症状・特徴検査・治療のポイント
大腸ポリープ多くは無症状内視鏡で形状や大きさを確認し、10 mm程度までならその場で日帰り切除できます。定期的に内視鏡検査を受けて早期発見し、低侵襲で治療することをおすすめします。
大腸がん血便、便潜血陽性、便秘や下痢の持続、腹痛、体重減少など早期は自覚症状が乏しいため、定期検査が大切です。
潰瘍性大腸炎下痢・血便・腹痛・しぶり腹。重症化で発熱や貧血、体重減少難病指定疾患です。内視鏡で炎症範囲を評価し、薬物療法で炎症を抑えます。寛解維持とがん化予防のために定期検査を続けましょう。
クローン病腹痛・下痢・発熱・栄養障害・血便・肛門病変難病指定疾患です。内視鏡やCTで病変を定期評価し、薬物や栄養療法で症状をコントロールします。
過敏性腸症候群慢性的な腹痛と便秘・下痢を繰り返す他の器質性疾患を除外するために内視鏡検査が役立ちます。生活指導や食事療法、薬物療法で症状を改善します。
感染性腸炎急性の発熱・腹痛・下痢・血便便培養や内視鏡で炎症を確認します。原因菌に合わせて抗菌薬を投与し、補液を行います。重症例では入院管理が必要です。

麻酔下での大腸カメラ検査について

 麻酔下での大腸カメラ検査は、静脈麻酔(セデーション)を併用し、ウトウトと眠っている間に大腸内視鏡を行う方法です。検査中の痛みや腹部の不快感、羞恥心によるストレスを大幅に軽減できるため、「検査がつらいのでは」と心配される方や、以前の検査で苦痛を感じた方に適しています。

大腸カメラの予約から検査の流れ

検査予約

  1. 医師と相談し、検査が必要かを判断してから検査を予約します。
  2. おくすりをお渡しする必要があるため、検査日は原則、後日となります。
  3. 当日に大腸検査をご希望の方
  1. 前日14時以降は禁飲食(水分は可)
  2. 朝食抜きで来院いただければ、診療の空き時間に大腸カメラを実施できる場合があります。空き状況がない場合は、日を改めて予約します。
  3. 急な予約はお待ちいただくことがありますので、時間に余裕がない方は事前受診または電話での日時予約をおすすめします。

*外来の予約方法

  1. WEB予約:24時間受付(検査日は別日となります)
  2. 電話予約:月~土 8:30~17:30
  3. 木曜日と日・祝日は、検査を行っていません。

 

検査前日

  • 食事は14時までに済ませてください。
  • 水、お茶、スポーツドリンク、具のないゼリーは夜間も摂取可能です。

*食事制限が心配な方には、検査食をお勧めいたします。

検査当日

  • 常用されているお薬は検査予約時の指示通りに服用してください。
  • 水、スポーツドリンクは摂取可能です。
  • 検査4時間前から前処置用の下剤内服を開始していただきます。

検査

  • ストレッチャーに横になっていただきます。
  • ご希望がある方は鎮静剤を注射しリラックスした状態で検査を受けていただきます(鎮静剤を希望されない場合、肩に鎮痙剤を打ちます)。
  • 検査時間は、20-30分程度となります。

検査後

 検査終了後はリカバリールームで休憩いただき、後日結果説明をします。鎮静剤を使用した場合、車等の運転はできませんのでご注意ください。

注意事項

1.麻酔について

  • 検査後しばらくは麻酔の影響で判断力や反射が低下します。当日の車・バイク・自転車の運転は禁止となるため、移動は公共交通機関またはご家族・ご友人の送迎をご利用ください。
  • 飲酒・激しい運動は当日控え、水分を十分に補給し安静にお過ごしください。

2.ポリープ切除後の注意

  • 粘膜を保護し治癒を促すため、3~14日間は旅行・スポーツ・飲酒を控えてください。
  • 便に鮮血が混じる、強い腹痛が出るなど異変があれば、速やかに当院へご連絡ください。
  • 食事は消化の良いものから少量ずつ始め、医師の指示に従いましょう。

3.持病・常用薬の申告

  • 心疾患・呼吸器疾患・糖尿病のある方、または抗凝固薬・抗血小板薬などを服用中の方は必ず事前にお知らせください。
  • 申告内容に応じて麻酔方法や検査計画を調整し、安全な検査を実施いたします。

検査料金のご案内

内容費用(3割負担)
初診料・前処置薬剤料2,000〜5,000円
大腸内視鏡(観察のみ)5,000〜7,000円
生検(追加費用)※15,000〜12,000円
麻酔科1,000〜3,000円
合計7,500〜30,000円
外来での大腸ポリープ切除術20,000〜40,000円
  • 1割負担の場合は、上記の3分の1程度でお考えください。
  • 状況により費用がことなる場合がございます。ご不明な点がございましたらお気軽にお問い合わせください。
  • 検査後にお薬を処方する場合がありますので、15,000円程度ご用意ください。
  • 保険診療の場合、全国一律の金額となります。

Q&A(大腸カメラ編)

Q1. 検査時間はどのくらいですか?

A. 実際の内視鏡操作は20〜30分ほどです。静脈麻酔を使用する場合は、前後の準備と回復で合計2〜3時間程度ご滞在いただきます。

Q2. 痛みはありますか?

A. ご不安な方には静脈麻酔下での検査をおすすめしています。ウトウトと眠っている間に終了するため、痛みや羞恥心をほとんど感じません。麻酔を希望されない場合でも、鎮痙剤や挿入法を工夫し、できる限り苦痛を抑えて検査を行います。

Q3. どんな症状があるとき受けるべきですか?

A. 血便、便潜血陽性、長引く便秘・下痢、腹部膨満や痛み、体重減少、家族に大腸がんの既往がある場合などは早期検査をおすすめします。

Q4. ポリープが見つかったらどうなりますか?

A. 10 mm程度までのポリープならその場で日帰り切除が可能です。大きいポリープの場合は、当日入院していただくか、日程をあらためて検査を行います。

Q5. 検査前日の準備は?

A. 前日は低残渣食に切り替え、夜に下剤を服用して腸を空にします。当日は絶食で来院してください(水分は可)。

Q6. 麻酔後に飲酒や運動を控える理由は?

A. 麻酔の影響で判断力が鈍り脱水や血圧変動も起こりやすく、腸が刺激に敏感なため体調悪化を防ぐ目的で当日の飲酒・激しい運動は避けてください。

Q7. 検査はどのくらいの頻度で受けるべきですか?

A. 一般的には40歳以降は3〜5年に1回、ポリープ切除歴や家族歴がある場合は1〜2年に1回が目安です。医師とご相談ください。

Q8. 予約方法を教えてください。

A. 外来受診後に検査日を調整します。WEB予約は24時間受付、電話予約は月〜土8:30〜17:30で承っています。

Q9. 当日検査は可能ですか?

A. 前日14時以降の禁飲食と朝食抜きで来院いただければ、診療の空き時間に実施できる場合があります。ただし、下剤を3L飲む必要があること、予約患者を優先しておこなうため、時間に余裕のない方は事前予約をおすすめします。

Q10. 便潜血検査で陽性と言われました。大腸カメラを受ける必要がありますか?

 A.はい、受診を強くおすすめします。便潜血検査が陽性だった方の**約30%でポリープや大腸がんなどの病変が見つかると報告されています(Gastroenterology 2005;129(2):422-428)。検査が陰性の場合でも10%程度のかたに病変が潜んでいるという報告があり、症状のない段階で内視鏡検査を受けることが大腸がんの早期発見、進行の予防につながります。

 その他、ご不明な点がございましたら、遠慮なくスタッフにお尋ねください。患者様が安心して検査を受け、早期発見・早期治療につなげられるよう、全力でサポートいたします。

当院の内視鏡検査の特徴

  • 苦痛を少なく、安全に、Qualityの高い内視鏡診療を行う。 
  • 虎の門病院などでがん診療にも携わっていた内視鏡専門医が安全性を重視し、診断・治療を行っています。
  • 検査を楽に受けれるように静脈麻酔下での検査もおこなっています。
  • 下剤で排便がない場合や、腹痛が生じた場合、CTやレントゲンなどでも評価し、安全に検査をおこなえるように努めています。

大腸内視鏡検査(下部消化管内視鏡検査)

近年、食生活の欧米化により、日本人にも大腸がんが急増しています。大腸がんの早期には症状の無い場合が多く、発見が遅れる場合が少なくありません。

大腸がんになる前のポリープ(腺腫)のうちに切除することで、大腸がんによって命を落とすリスクを軽減すると考えられています。

ポリープを認めた場合、10mm以下のものは、外来でも切除することができます。切除後は、出血や穿孔といった合併症がおこることがあるため、治療法によって3~10日の、お酒、運動、旅行、出張を禁止させていただいております。

大腸ポリープの日帰り治療

当院では、大腸ポリープや早期大腸がんが検査中に発見された場合は、日帰りでそのまま病変を切除しています。

ただし、10mm以上のポリープや、抗血栓薬(血液をサラサラにするお薬)を内服している場合は、出血や穿孔リスクがあるため、原則、日を改めて入院での治療をすすめています。

また、1回の検査で取れるポリープの数は概ね3~5個のため、ポリープが多い方は、2~3度に分けて切除を行っています。

こんなときは大腸内視鏡検査

  • 血便を認めた
  • 便秘である
  • 体重減少を認める
  • 60歳以上
  • 腫瘍マーカーの上昇を指摘された
  • 血縁者に大腸がんの方がいる
  • 腹痛を認める
  • 下痢が改善しない

大腸カメラでわかる代表的な病気

  • 大腸ポリープ:無症状
  • 進行大腸がん:いたみ、便秘
  • 潰瘍性大腸炎・クローン病:下痢,血便
  • 虚血性腸炎:血便
  • 憩室出血:血便
  • アレルギー性大腸炎:下痢
症状のない方は、自費診療になります。

便潜血検査について

  1. 便潜血検査を行うことで,10%の大腸癌での死亡を減少させると報告されています(Cancer 2015,121(18):3221-3229)
  2. 便潜血検査が陽性(異常)の場合,内視鏡検査を行うことが,3割前後のかたになにかしら病変(ポリープや癌など)が発見されると報告されています(Gastroenterology.2005,129(2):422-4428)
  3. 便潜血検査が陰性(正常)であっても,内視鏡検査を行うと1-2割程度の病変(ポリープや癌など)があると報告されています (Gastroenterology.2005,129(2):422-4428)

麻酔下での内視鏡検査

静脈麻酔をもちいて、寝ている間に大腸内視鏡検査をおこなう方法です。

麻酔を用いることで、負担を軽減することができます。

検査後、眠気やふらつくことがあるため、1~2時間、病院に待機していただきます。

内視鏡検査の予約方法

検査を希望されるかた、検査を受けるかお悩みのかた

診察にお越しいただき、現在の症状やこれまでの病歴などを伺った上で検査日程を決定し、ご予約をお取りします。検査にお悩みのかたは,消化器内科に受診していただき、検査適応があるかご相談ください。

外来での検査料金

内容 費用(3割負担)
初診料・前処置薬剤料 2,000〜5,000円
大腸内視鏡(観察のみ) 5,000〜7,000円
生検(追加費用)※1 5,000〜12,000円
麻酔科 1,000〜3,000円
合計 7,500〜30,000円
外来での大腸ポリープ切除術 20,000〜40,000円
  • 1割負担の場合は、上記の3分の1程度でお考えください。
  • 状況により費用がことなる場合がございます。ご不明な点がございましたらお気軽にお問い合わせください。
  • 保険診療の場合、全国一律の金額となります。
内容(自費) 費用(3割負担
検査食 1,500円(税抜き)
紙パンツ・スリッパ 各100円(税金)

検査の流れ

検査前日

21時以降禁食となります。
*水分は十分に摂取してください
22時頃
ピコスルファートナトリウムを内服してださい

検査当日

朝6時にガスモチンを内服してください
朝食を摂取しないでください
水分を十分おとりください
前処置
午前検査のかたは、朝7時より、午後検査のかたは、朝10時より、2Lの下剤を2時間かけて内服してください
大腸カメラ
10mm以下のポリープを認めた場合、その場で切除することも可能です
検査後
麻酔をおこなったかたは、2時間ほど安静にしていただきます

ご予約方法


事前に診察にお越しいただき、現在の症状やこれまでの病歴などを伺った上で検査日程を決定し、ご予約をお取りします。
検査にお悩みのかたは、消化器内科に受診していただき、検査適応があるかご相談ください。

お電話でのお問い合わせ・ご相談はこちら03-3424-0705診療時間:8:30~11:30/13:30~17:30 休診:日曜 祝日

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